ストーリー

────遥か北の地‥
雪と氷に閉ざされた大地があった。

凍てつく寒さに、生物はほとんど生息していなかったが、ある一本の木の力によって、緑の木々や花々が生い茂り、動物や人間たちが豊かに暮らす大地が生まれた。

その木は水神の大樹と呼ばれ、人々がこの地に足を踏み入れるもっと昔から、そこに根を張り、不思議なオーラで大地を寒さから守ってきた‥
極寒の気候から隔離された楽園で、この物語は始まる────
ここは大樹に守られた小さな街、“ホリン”
そこで暮らすカシスとロリルは、とても仲の良い友達でした。
「ロリルぅ、怪我しちゃったんだけど、薬ちょうだい!」
「ごめんなさい、今薬を切らしているの‥」

ホリンでは最近、薬の在庫がなくなってしまう程風邪や病気にかかる人が急増しているのです。
よくロリルに素材調達を任されるカシスは、薬の原料になるヨモギソウを手に入れるため、大樹のふもとの泉の底へ潜っていきました‥